65歳以上の糖尿病患者ではHbA1c7.5~9%を目標にするとよいかもしれない。

論文紹介



■ 試験デザイン
Abstractにデザインの記載なし。本文中にはあります。

TPECOに分けると下記のようになります
T システマティックレビュー
P 65歳以上の2型糖尿病患者
E&C 血糖コントロール
O 糖尿病合併(大血管障害+細小血管障害)



■ 観察結果

Most RCTs of intensive vs standard glycemic control excluded adults older than 80 years

Available data from randomized clinical trials suggest that intensive glycemic control does not reduce major macrovascular events in older adults for at least 10 years. Furthermore, intensive glycemic control does not lead to improved patient-centered microvascular outcomes for at least 8 years. Data from randomized clinical trials consistently suggest that intensive glycemic control immediately increases the risk of severe hypoglycemia 1.5- to 3-fold.

  • 少なくとも治療開始後10年間はHbA1c<7%にしても、大血管障害を減らすとはいえない
  • 少なくとも治療開始後8年間はHbA1c<7%にしても、細小血管障害を減らすとはいえない
  • HbA1c<7%では低血糖リスクを1.5~3倍に増やす
  • 65際以上の効果的なHbA1cの範囲はHbA1c7.5%~9%
  • 80歳以上は研究自体が少なく上記は当てはまらない

“at least”ですから、すでに治療中の65歳以上糖尿病患者では当てはまらないということになります。

例えば、50歳から治療継続して65歳になった方の場合は、10年以上の治療経過があるので、HbA1c<7%にしておくことで大血管障害も細小血管障害も期待できるとも読めます。実臨床は低血糖との兼ね合いをみながら調節していくことになるでしょう。


■ 参照文献
Lipska KJ et al., JAMA. 2016 Mar 8;315(10):1034-45. PMID: 26954412