メトホルミンでコントロール不良の糖尿病患者に追加するのはSU薬かインスリンか?

論文紹介

■ 試験デザイン
試験デザインをTPECOに分けると下記のようになります
T Retrospective cohort
P メトホルミンで治療された糖尿病患者
E インスリン
C SU薬
O 複合エンドポイント = 急性心筋梗塞 + 脳卒中 + 死亡



■ 結果

There were 172 vs 634 events for the primary outcome among patients who added insulin vs sulfonylureas, respectively (42.7 vs 32.8 events per 1000 person-years; adjusted hazard ratio [aHR], 1.30; 95% CI, 1.07-1.58; P = .009). Acute myocardial infarction and stroke rates were statistically similar, 41 vs 229 events (10.2 and 11.9 events per 1000 person-years; aHR, 0.88; 95% CI, 0.59-1.30; P = .52), whereas all-cause death rates were 137 vs 444 events, respectively (33.7 and 22.7 events per 1000 person-years; aHR, 1.44; 95% CI, 1.15-1.79; P = .001).

SU薬orインスリンを追加したときのHbA1cは8.1% (IQR, 7.2%-9.9%)とのこと。

日本では?(海外の事情はどうでしょう?)インスリンによる費用はSU薬よりも極めて高価になります。
 在宅自己注射指導管理料 750点
 血糖自己測定器加算 400~1500点 *回数による

 注射針 15~18円/本
 薬剤  薬価次第

もっともレトロスペクティブな研究なのでその分は考慮に入れる必要がありますが、
費用と今回の論文を読む限りでは早期インスリン導入は慎重に行ったほうがよさそうです。

GRADE study(文献2)の結果がでるまではこういったレトロスペクティブな研究を頼りに判断しつつ、結果がでるのを待つことにしましょう。



■ 参照文献
文献1 Roumie CL et al., JAMA. 2014 Jun 11;311(22):2288-96. PMID: 24915260

文献2 Nathan DM et al., Diabetes Care. 2013 Aug;36(8):2254-61. PMID: 23690531