日本人のFHに対するアキレス腱エコーのカットオフ値。

論文紹介

■ 試験デザイン
国立循環器病センターあるいは健保連大阪中央病院通院中の患者
遺伝的に診断されたFH 130人
非FH 155人
を対象にアキレス腱エコーによるカットオフ値を検討




■ 結果

Cutoff values for the diagnosis of FH derived from receiver-operating curves were 5.8 mm (sensitivity 71%, specificity 78%) in men, and 5.5 mm (sensitivity 80%, specificity 81%) in women.

アキレス腱エコーでFHを診断するという内容の論文です。
以前は外国のデータでしたが、今回は日本人のデータです。

測定部位は、アキレス腱を90度屈曲し、アキレス腱の最も厚い部分を測定したものです。
測定方法の”the upper abdomen positioned”はたぶん仰臥位のことだと思いますが、わかりませんでした。前回紹介した文献2の測定方法は”踵骨から2cm近位で測定”でしたから、少し場所が違うようです。


カットオフ値と精度は下記の通り
男性はアキレス腱厚5.8mmをカットオフ値で、感度71%、特異度78% 
→陽性尤度比3.23、陰性尤度比 0.37

女性はアキレス腱厚5.5mmをカットオフ値で、感度80%、特異度81% 
→陽性尤度比 4.21、陰性尤度比 0.25

ヘテロ型のFH有病率は250~500人に1人と報告されています。
臨床的な判断に必要な未治療LDL-Cが180未満の場合の有病率は、どこかの講演会で言っていたけど忘れてしましました。 知っている人がいたら連絡ください

ひとまず、この基準を参考に対応していこうと思います。



■ 参照文献
文献1
Michikura M et al., Circ J. 2017 Jun 23.
PMID: 28652530

文献2
Junyent M et al., Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2005 Oct;25(10):2203-8. PMID: 16123315

参考リンク
アキレス腱エコーは家族性高コレステロール血症の診断に有用かも

名古屋糖尿病内科クリニック
糖尿病専門医 平井博之