FreeStyleリブレと保険適用上の制約について(2017/10/18作成)

 

 

 

FreeStyleリブレの製品説明会に行ってきました。
結論としては、保険制約上の問題があり当院ではしばらく採用見送りです。

 

FreeStyleリブレの特徴
・指先穿刺なしでグルコース値の測定(フラッシュグルコース測定)が可能
・SMBGによる較正は不要
・水深1mで最長30分までの耐水性があり入浴や水泳も可能
・SMBGと比較して低血糖発現が少ない
・血糖測定電極を使用することでSMBGとしても使用可能
・SMBGによる測定とフラッシュグルコース測定は記録上区別される
・センサーには8時間、リーダーには90日間データ保存が可能
・パソコンによるデータ管理ソフトはMacでも使用可能

 

FreeStyleリブレの注意点
・妊娠中・人工透析中・6歳未満には添付文書上禁忌となっている
禁忌解除となっています
・測定は間質液中のグルコースである
・指先穿刺でのグルコースから5分ほど遅れる

 

FreeStyleリブレの保険適用
・C150血糖自己測定器加算の留意事項として追記された

フラッシュグルコース測定機能を持つ血糖自己測定器を使用する場合であっても、フラッシュグルコース測定以外の血糖自己測定をした回数を基準に算定する。

 

血糖自己測定器加算とFreeStyleリブレセンサーの価格
・月60回以上測定する場合(2型糖尿病の上限)   860点
・月120回以上測定する場合(1型糖尿病の上限) 1500点
・FreeStyleリブレセンサーの価格 ≒ ¥13,800 / 月

 

妊娠糖尿病の血糖管理に使えそうと思っていたのですが、残念ながら禁忌となっているようです。

 

価格的には2型糖尿病患者さんに使用すると、毎月約5000円の赤字になってしまいます。個人的にはタクシーやトラック運転手など低血糖を防ぐことが社会的に重要な場合は2型糖尿病にも使用したいと思っておりましたが、毎月5000円の赤字は厳しいです。

 

また現時点ではフラッシュグルコース測定はSMBGの補助という位置づけのようです。そのため保険算定ではSMBGが必須となっています。つまりSMBGを行わずに血糖自己測定器加算を算定することは不正請求となってしまいます。とはいえフラッシュグルコース測定を使用しておいてSMBGを続けていくことは困難でしょう。

血糖自己測定器加算は医師が指示した回数であったと思いますので、指示したなら可能という解釈はできなくもないものの、

在宅で血糖の自己測定をさせ、そ の記録に基づき指導を行った場合に、区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料、区 分番号「C101-2」在宅小児低血糖症患者指導管理料又は区分番号「C101-3」 在宅妊娠糖尿病患者指導管理料に加算するものである。

という一文がありやはりSMBGの記録はそれなりにないと算定は困難と考えます。

 

とういうことで、当院ではひとまず採用見送りです。

 

保険適用についての要望 〜担当者様へ〜フラッシュグルコース測定を血糖自己測定の補助ではなく、フラッシュグルコース測定のみで保険算定できるようにお願いします。

確かに、フラッシュグルコース測定は間質液中のグルコースであるため、SMBGとの差はありますがSMBGは5分毎に測定しませんし、実際の低血糖発現時間はSMBGよりも少ないのです。

また、対象を1型糖尿病患者に限定すれば保険負担コストはそれほど多くはならないと思われます。なぜなら1型糖尿病患者さんの自己血糖測定回数は月120回以上必要となっていることが多いからです。

以上より医学的に意義があるフラッシュグルコース測定をまずは保険負担コスト変化も限定的な1型糖尿病患者さんを対象に、フラッシュグルコース測定のみで血糖測定器加算を算定できるようにしていただきますよう、よろしくお願いします。

名古屋糖尿病内科クリニック 院長 平井博之