無症状の糖尿病に対する運動負荷心電図は心血管イベントを減らさないかも

論文紹介

■ 試験デザイン
TPECOに分けると下記のようになります
T: 試験デザイン Systematic Review
P: 患者背景   CVDの症状や既往がない人
E: 介入
安静心電図ありvs なし
運動心電図あり vs なし
C:比較
O: アウトカム 総死亡、心血管イベント

■ 結果

Sixteen studies were included (N = 77 140). Two RCTs (n = 1151) found no significant improvement for screening with exercise ECG (vs no screening) in adults aged 50 to 75 years with diabetes for the primary cardiovascular composite outcomes (hazard ratios, 1.00 [95% CI, 0.59-1.71] and 0.85 [95% CI, 0.39-1.84] for each study). No RCTs evaluated screening with resting ECG.

現時点では糖尿病患者さんが高強度の運動を始める前には、運動負荷心電図を行うことになっているのですが、この論文では糖尿病患者さんに対して運動負荷心電図を施行しても、心血管イベントはかわらないという報告でした。1151名規模のRCTなので、結構信用できるのではないでしょうか?

ただしこの研究では運動負荷心電図を行ったあとの運動強度について触れられていないので、現時点ではやはり高強度の運動前には行っておきたいな、と個人的には考えます。

■ 参照文献
Jonas DE et al., JAMA. 2018 Jun 12;319(22):2315-2328.
PMID: 29896633

名古屋糖尿病内科クリニック 院長・糖尿病専門医 平井博之