DASH食で血圧は収縮期血圧-11.4mgHg、拡張期血圧-5.5mmHg下がる

論文紹介(医療従事者向け)

新しい論文だけではなく、診療のベースとなっている事についての論文を確認していくことも大事だと思います。 糖尿病関連については、前からコツコツ読んでいたのですが、高血圧についても少しずつでも読み進めていきたいですね。 新しい情報ではないから、診療の方針にはあまり影響は与えないかもしれませんが、高血圧の論文推移は結構面白いです。

今回はDASH食についての論文です。

 

■ 試験デザイン
TPECOに分けると下記のようになります
T: 試験デザイン
RCT
P: 患者背景
22歳以上の降圧薬を飲んでいない成人
SBP<160、DBP<95
E: 介入
通常食
vs
フルーツ・野菜が多め
vs
DASH食
フルーツ・野菜多めかつ低脂肪乳製品多め、飽和脂肪酸、総脂肪少なめ
C:比較
O: アウトカム
血圧変化

 

■ 結果

The combination diet reduced systolic and diastolic blood pressure by 5.5 and 3.0 mm Hg more, respectively, than the control diet (P<0.001 for each); the fruits-and-vegetables diet reduced systolic blood pressure by 2.8 mm Hg more (P<0.001) and diastolic blood pressure by 1.1 mm Hg more than the control diet (P=0.07). Among the 133 subjects with hypertension (systolic pressure, > or =140 mm Hg; diastolic pressure, > or =90 mm Hg; or both), the combination diet reduced systolic and diastolic blood pressure by 11.4 and 5.5 mm Hg more, respectively, than the control diet (P<0.001 for each); among the 326 subjects without hypertension, the corresponding reductions were 3.5 mm Hg (P<0.001) and 2.1 mm Hg (P=0.003).

 

塩分が同じでも食事内容で血圧低下効果が大きく異なるのが分かりますね。 それも高血圧の方なら、収縮期血圧で11.4 mmHg、拡張期血圧5.5 mmHgと降圧薬を飲まなくても良いレベルまでしっかり下げることができそうです。

塩分制限だけではなく、DASH食をベースにした栄養指導はしっかりとするべきですね。 栄養指導は1コマ30分ぐらいとやや時間が必要で、仕事をされている方には難しいかもしれないですが、是非受けるべきだと思います。

 

■ 参照文献
Appel LJ et al., N Engl J Med. 1997 Apr 17;336(16):1117-24.
PMID: 9099655

名古屋糖尿病内科クリニック 院長・糖尿病専門医 平井博之