インスリン注射は服の上からでも安全かもしれない。

論文紹介等

■ 試験デザイン
TPECOに分けると下記のようになります
T: 試験デザイン
20-week single-blinded prospective crossover study

P: 患者背景
インスリン治療中の糖尿病患者 50名

E&C: 介入&比較
従来の打ち方
vs
服の上からのインスリン注射

O: アウトカム
10Wのクロスオーバー前と20Wの完了時に下記項目を評価
・皮膚評価
・HbA1c
・白血球数

■ 結果

Over the 20-week period approximately 13,720 injections were performed by participants. None of the subjects experienced erythema, induration, or abscess at injection sites. Neither the glycated hemoglobin levels nor the leukocyte counts differed between the conventional and experimental regimens. During the injection-through-clothing phase of the study, only minor problems, such as blood stains on clothing and bruising, were recorded in the logbooks. However, subjects reported that injection through clothing offered benefits such as convenience and saving time.

この報告では服の上からインスリン注射をしても、軽い出血やあざはできるものの、大きなトラブルにはならなかったようです。

総インスリン回数が13,720回で上記の結果なので、それなりに説得力があり臨床に活かせるのではないでしょうか?

今まで通りの打ち方ができる人は、わざわざ服の上から打つ必要はないですが、 それが難しい方にはインスリンをスキップせずに服の上から打つ方法もあると紹介していけるかと思います。

■ 参照文献
Fleming DR et al., Diabetes Care. 1997 Mar;20(3):244-7.
PMID: 9051365

名古屋糖尿病内科クリニック 院長・糖尿病専門医 平井博之