2型糖尿病患者の歯周病治療は通常よりも強力にした方がよいかもしれない。

論文紹介等

 

糖尿病と歯周病の関係についてはこちらでスライドにまとめていたのですが、
新しい論文情報を見つけたので読んでみました。

 

■ 試験デザイン
TPECOに分けると下記のようになります
T: 試験デザイン RCT

P: 患者背景 2型糖尿病

E: 介入
IPT:歯周病集中治療群
全口腔内歯肉縁下スケーリング
外科的歯周治療

C:比較
CPT:コントロール治療群
歯肉縁上のスケーリング

O: アウトカム
12ヶ月時点でのHbA1c変化

■ 結果

After 12 months, unadjusted mean HbA1c was 8·3% (SE 0·2) in the CPT group and 7·8% (0·2) in the IPT group; with adjustment for baseline HbA1c, age, sex, ethnicity, smoking status, duration of diabetes, and BMI, HbA1c was 0·6% (95% CI 0·3-0·9; p<0·0001) lower in the IPT group than in the CPT group. At least one adverse event was reported in 30 (23%) of 133 patients in the IPT group and 23 (18%) of 131 patients in the CPT group. Serious adverse events were reported in 11 (8%) patients in the IPT group, including one (1%) death, and 11 (8%) patients in the CPT group, including three (2%) deaths.

HbA1c 0.6% の変化というのは、血糖降下薬と同程度の効果ですので、 強力な治療のほうがしっかりと低下していることがわかります。

この研究では比較郡でも歯周病の治療をしているので、歯周病治療をしない場合と比較するとさらに大きな差がつくと思われます。

 

外科的歯周治療は、結構大変な治療ですね。 歯周病が悪くならないように日頃のブラッシングと定期的な歯科受診を続けていきたいですね。

 

 

■ 参照文献
D’Aiuto F et al., Lancet Diabetes Endocrinol. 2018 Dec;6(12):954-965.
PMID: 30472992

subgingival とsupra-gingival の訳が分かりにくかったのですが、こちらの画像が参考になりました。

また外科的歯周治療に関しては、医療法人康和会 中田町歯科医院の治療説明ページが分かりやすかったです。

名古屋糖尿病内科クリニック 院長・糖尿病専門医 平井博之