GLP1作動薬は非糖尿病患者の体重や血圧を下げる。

論文紹介等

糖尿病患者さんにGLP1作動薬を使用して、これは糖尿病ではない肥満患者さんにも良さそうだなと思っていました。

海外では肥満症での適応もありますし、最近GLP1作動薬のダイエット外来が増えているので実際のところどうなのか? と思い論文を探してみたらこの論文を見つけたので、紹介します。

■ 試験デザイン
TPECOに分けると下記のようになります
T: 試験デザイン
systematic review and meta-analyses of randomised controlled trials

P: 患者背景

BMI ≧ 25
糖尿病/非糖尿病

E: 介入 C:比較
GLP1作動薬あり
vs
なし

O: アウトカム
体重減少

■ 結果

25 trials were included in the analysis. GLP-1R agonist groups achieved a greater weight loss than control groups (weighted mean difference -2.9 kg, 95% confidence interval -3.6 to -2.2; 21 trials, 6411 participants). We found evidence of intertrial heterogeneity, but no evidence of bias or small study effects in regression analyses. The results were confirmed in sequential analyses. We recorded weight loss in the GLP-1R agonist groups for patients without diabetes (-3.2 kg, -4.3 to -2.1; three trials) as well as patients with diabetes (-2.8 kg, -3.4 to -2.3; 18 trials). In the overall analysis, GLP-1R agonists had beneficial effects on systolic and diastolic blood pressure, plasma concentrations of cholesterol, and glycaemic control, but did not have a significant effect on plasma concentrations of liver enzymes. GLP-1R agonists were associated with nausea, diarrhoea, and vomiting, but not with hypoglycaemia.

Abstractには記載ありませんが、組み入れられた試験の期間は24〜52週です。

つまり半年から1年での体重減少効果は、糖尿病、非糖尿病患者ともに約3kgの体重減少効果です。

また体重減少以外の効果としては、血圧とコレステロール、ALTを低下させます。 コレステロールとALTの低下具合については、それほど大きくはないものの、血圧に対する効果はなかなかあるほうだと思います。

 

組み入れられたGLP1作動薬はエキセナチド(バイエッタ®)、週一回エキセナチド(ビデュリオン®)、リラグルチド(ビクトーザ®)でセマグルチドが入っていないです。

GLP1作動薬の中ではセマグルチドの体重減少効果は素晴らしいのですが、残念ながら日本では手に入らないです。

 

今回の論文や以前紹介した論文からよりGLP1作動薬ダイエット外来で見かけるビクトーザについては、しっかりデータがあると言えます。

保険適応外の治療になるので、費用との兼ね合いですね。 個人的には効果検証の不十分なサプリメントよりも良いのではないかと思います。

 

需要ありそうなので、当院でもGLP1外来始めることにしましょう。

■ 参照文献

文献1
Vilsbøll T et al., BMJ. 2012 Jan 10;344:d7771.
PMID: 22236411

文献2
Wilding JP et al., Diabetes Obes Metab. 2016 May;18(5):491-9. PMID: 26833744

名古屋糖尿病内科クリニック 院長・糖尿病専門医 平井博之

 

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