粕酢とお寿司について調べてみたよ

2020/12/15放送NHKEテレ1・名古屋 先人たちの底力 知恵泉 選「LOVEコメで幸せをつかめ!」で 粕酢を江戸で鮨に使い始めたという話を観たので、興味を持って調べてみました。

mizkanホームページ「江戸の握り寿司ブームと粕酢」に下記の記載を見つけました。

江戸の町で又左衛門は、噂どおり早ずしが江戸の人々に大受けしていること、そして使っている酢は当時まだ高価だった「米酢」であることを知ります。
「米酢を粕酢にすることができたら、もっとおいしくて手軽なすしがつくれるはずだ」
又左衛門は半田に戻り、積極的に江戸への売り込みを開始。すると、「粕酢の風味や旨みがすし飯に合う」と、江戸でも人気のすし屋がどんどん粕酢を使うようになります。

mizkanホームページ「江戸の握り寿司ブームと粕酢」より

また、粕酢は赤い色をしているようです。

酒粕を原料にした「赤酢」が主流。

食のラボラトリー「酢の研究」より

築地がまだ賑やかだったころに、江戸前鮨を食べにいったときに、酢飯が赤いことに気がついて赤酢の存在を知っていましたが、赤酢=粕酢というのは知らなかったです。

当院の近くですと、大名古屋ビルヂングにある築地青空三代目さんの寿司も赤酢であったと記憶しています。

江戸前鮨で赤酢が広がったのに、今の一般的な寿司は赤くない理由も食のラボラトリー「酢の研究」に記載がありました。

色のつかない米酢を使いだしたのは、第二次世界大戦後です。
戦中戦後、しばらくの間は食糧難の時代が続き、真っ白に炊き上がる白米はなかなか手に入らず、貴重でした。
けれど、だからこそキラキラ光る色にあこがれ、国産の白米は“銀しゃり”とも呼ばれました。
そのイメージもあり、その後、徐々にすし飯に色のつかない酢を使う店が増えていき、
米酢や穀物酢が大量生産されるようになると、それが一気に主流になりました。

食のラボラトリー「酢の研究」

マグロ寿司の場合は米酢や赤酢を使うと酸味や血の風味、脂っぽさを抑えることができ、美味しく感じるようです。(マグロずしの風味に及ぼす食酢の影響について)

参考

  1. mizkanホームページ「江戸の握り寿司ブームと粕酢」
  2. 食のラボラトリー「酢の研究」
  3. マグロずしの風味に及ぼす食酢の影響について 日本調理科学会大会研究発表要旨集 31(0), 60, 2019