大人向けワクチン・渡航ワクチン

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MRワクチン(麻疹・風疹へのワクチン)

麻疹・風疹のワクチンです。

2回の接種歴がない方が対象です。 また2回の摂取歴がある場合でも妊娠を希望されている女性の場合は、採血で抗体価が十分にあるかを確認し、不十分であった場合は追加接種し再度抗体価を確認することをオススメします。

昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性の方は、ワクチン接種不十分である可能性が高いです。 自治体から風疹のクーポン券が届いたら抗体価をチェックして、不十分であればワクチンの追加接種をしましょう。

ムンプスワクチン(おたふく風邪へのワクチン)

おたふく風邪に対するワクチンです。

2回の接種歴がない方が対象です。 小児期でのムンプスワクチンは任意接種になって依頼、予防接種率は30〜40%に低下しています。 ムンプスウイルスによる難聴は学童期に最も多く、ついで30~40歳の世代にも多く認められます。

ムンプス以外のウイルスでも耳の下前にある耳下腺が腫れることがあるので、おたふく風邪に罹ったことがあると思っている方でも、採血で抗体価を調べて、不十分であればワクチンの追加接種することをオススメします。 もちろん抗体価を確認せず2回接種しても良いです。

水痘帯状疱疹ワクチン(水ぼうそう・帯状疱疹へのワクチン)

水痘に対するワクチン

2回の接種歴がなく、水ぼうそうになったことがない方が対象です。 2014年から予防接種法に基づく定期予防接種になっています。 成人で水ぼうそうに罹ると重症になることや、妊娠中に罹ると胎児や妊婦に影響がでることがあります。

2回のワクチン接種受けておらず、水痘未罹患の場合は、2回の予防接種を受けましょう。

帯状疱疹に対するワクチン

50歳以上で過去に水ぼうそうや帯状疱疹になったことがある方が対象です。 成人の水痘帯状疱疹ウイルスに対する抗体保有率は90%以上と報告されているため、成人のほとんどの方が帯状疱疹発症のリスクがあり、 80歳までに3人に1人がかかります。

名古屋市に住民票がある方は、2020/3/1から帯状疱疹予防に対するワクチンに助成がでます。 是非この機会に打つようにしましょう。

水痘生ワクチン

予防効果 51.3%の予防効果 帯状疱疹後神経痛は66.5%
接種回数 1回
費用   1回8,000円(税別) 助成あれば4,000円
副反応  少ない
その他  免疫抑制患者には不可
水痘予防の場合はこちらを2回

シングリックス

予防効果 97.2%の予防効果
接種回数 2回 2回目は2ヶ月後、遅くても6ヶ月以内
費用   1回21,000円(税別) 助成あれば10,800円
副反応  多いがほとんどは数日で改善
発赤、腫脹、発熱、筋肉痛、頭痛、倦怠感等
その他  免疫抑制患者にも接種可能

A型肝炎ワクチン

A型肝炎流行地への渡航者が主な対象です。

A型肝炎ウイルスの経口感染により急性肝炎を発症します。 潜伏期間は約2~6週間で、発熱、全身倦怠感、黄疸などの症状を起こします。多くは1~2ヶ月で改善しますが長引く方もいます。致死率は0.1~0.3%ですが、年齢が高くなると重症化しやすくなります。

特別な治療法はなく予防には衛生管理とワクチンが有効です。

A型肝炎ワクチンについては輸入ワクチン(当院ではAvaxim)をオススメします。 国産のA型肝炎ワクチンであるエイムゲンと比較して少ない回数で長い期間の免疫を獲得することができます。 また海外のA型肝炎ワクチン同士では互換性に問題がないことが報告されています。

エイムゲン(国産)

A型肝炎に対する国産のワクチンです。

接種スケジュールは合計3回です。

2回目 1回目の2〜4週間後
3回目 1回目の24週間後

2回のワクチン接種で抗体はつきますが、3回目を打つと5年以上効果が持続します。

Avaxim 160

GlaxoSmithKline社から販売されているA型肝炎ワクチンです。

Avaxim 160は16歳以上が対象です。

1回の接種2週間後より抗体価が1年間つきますが、2回目の追加接種をすると抗体価持続期間は15年以上持ちます。

接種スケジュール

2回目 1回目の6ヶ月から1年後

Avaximは日本未承認ワクチンのため、万が一の健康被害などに際して、公的な補償制度が利用できません。 ご理解の上接種をお願いします。

ビームゲン(B型肝炎へのワクチン)

B型肝炎に対するワクチンです。

2016年10月より定期予防接種になっています。 2016年10月以前に出生した方が対象です。 特に性交渉がある方、医療従事者などで体液暴露の可能性がある方は打つことを強く勧めます。

接種スケジュールは合計3回です。

2回目 1回目の4週間後
3回目 1回目の20〜24週間後
3回目接種から1〜3ヶ月後にHBs抗体 > 10 mIU / mL を確認。

上記3回接種で抗体が獲得できなかった場合は再度3回接種すると抗体が獲得できることがあります。

破傷風トキソイド

破傷風菌の毒素に対するワクチンなのでトキソイドと呼びます。

1968年より定期予防接種となっています。 1967年以前生まれの人や、1968年以降生まれでも定期予防接種されていない方、最後に打ってから10年以上経つ方が対象です。

破傷風菌はあらゆる場所に存在し、小さな傷でも感染することがあるので、多くの人に接種をオススメします。 土いじりをする方、現場仕事などで怪我をしやすい方、スポーツをされる方には特に強く接種を勧めます。

基礎免疫のない方の接種スケジュールは合計3回

2回目 1回目の4週間以上後
3回目 2回目の6ヶ月以上後

基礎免疫獲得後の接種スケジュール

10年毎に追加接種

DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風へのワクチン)

ジフテリア(Diphtheria)、百日咳(Pertussis)、破傷風(Tetanus)に対するワクチンです。

百日咳や破傷風トキソイドのワクチン最終接種から10年以上経っている方、 百日咳予防のために妊娠計画されている女性や家族が対象です。

接種スケジュール

10年毎に追加接種

ジェービックV(日本脳炎に対するワクチン)

日本脳炎に対するワクチンです。

ワクチンを接種すべきか悩んだら下記のフローチャートを参考にしてください。

1995年以降は定期接種になっていますが、2005年から一時的に積極的勧奨が中止され、2010年から接種の勧奨が再開されています。

北海道では2016年4月から定期接種が開始し、特例措置として2007年4月2日生まれ以降の人も定期接種の対象となっています。

また、40歳以降の抗体保有率は50%未満となっています。

上記より、定期接種をしていない方や、40歳以上の方あるいは最終接種から10年以上経過している方で日本脳炎リスクの高い国に渡航する方が対象です。

定期接種をされていない方の接種スケジュールは合計3回、出国までに最低2回の接種が勧められています。

2回目 1回目の1〜4週間後
3回目 2回目の6ヶ月以上後

定期接種された方の接種スケジュール

最終接種から10年以上経過していて流行地に渡航する場合に1回

イモバックスポリオ(ポリオに対するワクチン)

ポリオに対するワクチンです。

1961年から経口生ワクチンが緊急導入され、2012年から不活化ポリオワクチン(IPV)が定期接種になっています。

IPVは生後3ヶ月で1回目、4ヶ月で2回目、5~11ヶ月で3回目、生後12~23ヶ月で追加接種として4回目の接種をしますが、 4~6歳で2回目の追加接種(IPVとしては5回目)を行ったほうが長期間のポリオ抗体価が得られます。 残念ながら2回目の追加接種はあまりされていないようです。

また、1975(昭和50)年〜1977(昭和52)年生まれの方は、ワクチン接種を受けていても抗体保有率が低いことが分かっています。

そのため対象者は、定期接種を受けていない方、4~6歳で2回目の追加接種を受けていない方、1975~1977年生まれの方、ポリオ流行地へ行く方です。

定期接種を受けている方の接種スケジュールは

不活化ワクチン1回のみ

ラビピュール(狂犬病に対するワクチン)

狂犬病に対するワクチンです。

狂犬病が常在する地域に旅行や出張する場合で、期間や現地での生活環境に応じて接種を検討します。

狂犬病という名前ですが、コウモリやキツネなどの哺乳類が罹ります。 特に野生動物には注意が必要です。

接種スケジュールは暴露前接種と暴露後接種があります。

暴露前の接種スケジュール(ラビピュール) 合計3回

2回目 1回目の1週間後
3回目 1回目の3~4週間後

基礎接種の3回接種後、1年後に1回追加接種をすると5年間の免疫維持。(ハイリスク者は2年毎の追加接種又は抗体検査)

暴露後の接種スケジュール(ラビピュール) 合計5回
(エッセン方式:WHO推奨標準方法)

暴露前接種をしている場合

1回目 暴露後すぐ
2回目 1回目の3日後
3回目 1回目の7日後
4回目 1回目の14日後
5回目 1回目の28日後

暴露前接種をしていない場合

上記の1回目に狂犬病免疫グロブリンを追加

いずれの場合も動物咬傷なので、破傷風予防も同時に行います。

メナクトラ(髄膜炎菌に対するワクチン)

髄膜炎菌に対するワクチンです。

寮などで集団生活を送るひと、国際的なマスギャザリング参加者、免疫低下者、エクリズマブ治療患者、流行地への渡航者、定期接種実施国への留学生などが対象です。 添付文書上は年齢制限はありません。

接種スケジュールは1回

肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌に対するワクチンです。

肺炎球菌ワクチンはニューモバックス(PPSV23)とプレベナー(PCV13)の2種類があります。

ニューモバックス(PPSV23)

65歳以上が対象ですが、65歳未満でも慢性心不全、COPD、糖尿病、アルコール中毒、肝硬変、脾臓摘出後などの持病がある場合にも接種が進められています。

プレベナー(PCV13)

免疫不全の人、脳脊髄液漏出症、人工内耳の方は上記のPPSV23とPCVの併用が推奨されています。

この場合には糖尿病は含まれていないことに注意が必要です。
詳しくはこちら

ヒトパピローマウイルスワクチン

ヒトパピローマウイルス(HPV)に対するワクチンです。

HPVウイルスは100種類以上ですが、がんとの関連程度によって「高リスク型HPV」と「低リスク型HPV」に分類されます。

「高リスク型HPV」のなかでも2つの型(HPV16, 18)の2種類が子宮頸がん原因の70%を、7つの型(HPV16, 18, 31, 33, 45, 52, 58)で90%を占めています。 またHPV6, 11は尖圭コンジローマの原因になります。

HPVワクチンと妊娠について

女性に対する予防効果

子宮頸癌、外陰部癌、膣癌、肛門癌

HPV16, 18, 31, 33, 45, 52, 58

尖圭コンジローマ

HPV6, 11

男性に対する予防効果

肛門癌、咽頭癌、陰茎癌

HPV16, 18, 31, 33, 45, 52, 58

尖圭コンジローマ

HPV6, 11

サーバリックス

子宮頸がんの原因の70%であるHPV16型と18型の2種類に対応できます。

10歳以上の女性が対象です。

接種スケジュールは合計3回

2回目 1回目の1ヶ月後
3回目 1回目の6ヶ月後

ガーダシル4

子宮頸がんの原因の70%であるHPV16型と18型の2種類の他に、尖圭コンジローマの原因となるHPV6型と11型にも対応しています。

添付文書では9歳以上の女性が対象となっていますが、 当院では男性への接種も行っています。

接種スケジュールは合計3回

2回目 1回目の2ヶ月後
3回目 1回目の6ヶ月後

ガーダシル9

子宮頸がんの原因の90%である7つの型(HPV16, 18, 31, 33, 45, 52, 58)と尖圭コンジローマの原因となるHPV6型と11型にも対応しています。海外ではガーダシル9が使用されていますが、日本ではまだ認可されていません。

9歳から45歳の男女が対象です。

接種スケジュールは年齢により合計2~3回

9歳から14歳の接種スケジュール合計2回

2回目 1回目の6~12ヶ月後
最小間隔は5ヶ月。これより間隔が短いと再度接種が必要

15歳から45歳の接種スケジュール合計3回

2回目 1回目の2ヶ月後
3回目 1回目の6ヶ月後

最小間隔は初回と2回目の投与の間は4週間、2回目と3回目の投与の間は12週間、1回目と3回目の投与の間は5か月。これより間隔が短いと再度接種が必要

日本未承認ワクチンのため、万が一の健康被害などに際して、公的な補償制度が利用できません。
ご理解の上接種をお願いします。

令和2年5月20日にシルガード9として国内承認されました。 
シルガード9の販売時期はまだ未定です。

費用一覧

自費診療での値段です。

風疹に対するMRワクチン、帯状疱疹予防に対する水痘帯状疱疹ワクチン、シングリックスは条件により助成対象になる可能性があります。

対象疾患 ワクチン 販売価格
麻疹 MRワクチン ¥9,000
風疹 MRワクチン ¥9,000
ムンプスワクチン ムンプスワクチン ¥6,000
水痘 水痘帯状疱疹ワクチン ¥8,000
帯状疱疹 シングリックス ¥21,000
A型肝炎 エイムゲン ¥8,000
B型肝炎 ビームゲン ¥6,000
破傷風 破傷風トキソイド ¥4,000
破傷風・百日咳・ジフテリア DPT ¥4,000
日本脳炎ワクチン ジェービックV ¥6,000
ポリオ不活化ワクチン イモバックスポリオ ¥9,000
狂犬病ワクチン ラビピュール ¥14,000
4価髄膜炎ワクチン メナクトラ ¥22,000
肺炎球菌ワクチン
ニューモバックス ¥8,000
プレベナー ¥10,000
ヒトパピローマウイルス
サーバリックス 取扱なし
ガーダシル4 ¥16,000
ガーダシル4
3回セット
¥45,000
ガーダシル9 ¥38,000
ガーダシル9
3回セット
¥110,000

参考文献

  • 中山久仁子 おとなのワクチン 南山堂 2019
  • 日本渡航医学会 海外渡航者のためのワクチンガイドライン/ガイダンス2019 協和企画 2019
  • 国立国際医療研究センター国際感染症センター グローバル感染症マニュアル 南江堂 2015
  • こどもとおとなのワクチンサイト https://www.vaccine4all.jp/
  • MMWR/November 22, 2019/Vol. 68/No. 46
  • 各種添付文書
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